yasaram の Chro の Leap な日々

時計を使ったアクセサリ作りの話をはじめとするあれやこれやを綴ります。

#004 ゆらゆらムーブメント

手巻きの時計を手にいれました。

 アクセサリ制作目的だったので、あえて不動のものを買い付けました。手巻きの時計は、中に入っているムーブメント(時計の針を動かすための駆動装置)がとても美しいのです。

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 中にはこんなにも美しく可愛らしいムーブメントが入っていました。1.5cm四方程度の小さなものです。レディースの時計だと大体このくらいです。

 面白いのが、どちらも同じ時計なのに設計が微妙に違うところです(そもそもメーカーが違うので当然なのですが)。

 わかりやすいのが、歯車の形や石の配置、刻印の入り方。ちなみに17JEWELSとは、ムーブメントに17個のルビーが使用されているとのこと。もちろん装飾用のものではないのですが、石の数が多ければ多いほどよいとされているそう。

 実際にアクセサリを作るときには、完成時でも歯車が動くようにするようい心がけています。指で触ったり身体を動かしたときにゆらゆら動くのは素敵だと思うので。時計のすばらしさが少しでも伝わると嬉しいですね。

 

 <追記>画像左側のムーブメントを使用したネックレスができました。ご興味がおありでしたら、こちらからどうぞ。

 

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#003 好きになる理由なんてない(時計を)

今回は腕時計を買った話です

 こんにちは。ysaram(やさらむ)です。7月に入りました。関東は梅雨明けはまだといっても晴れれば真夏の陽気です。今日も部屋にこもって時計を分解しています。

 今回は、しばらく前に時計を買い換えた話をしようかと思います。まだその時は時計にたいしてさほど情熱的ではなかったのですが、印象的な出来事でした。

時計を壊してしまった

 もういつだったか忘れてしまいましたが、自分で買った腕時計を手から滑らせて地面に落としてしまったのです。

 それからしばらく、腕時計なしで過ごしていました。携帯がありますからね。でも、ひとりで外にいちいち時間を携帯で確認するのはカッコ悪いなあと思ったわけです。

 というわけで、「安くていいのがあったら一時しのぎに買おう」という気持ちで時計を探し始めました。

電気街の路上にて

 さて、あるとき秋葉原の街を歩いていたら、路上になにやら人だかりが。近寄ってみると、時計屋さんの閉店セールで腕時計が1,000円均一とのこと。そこで気づくと私はサッと時計を1本取ってお店のオネイサンに代金を渡してました。

 私は長く身に着けるものを安く買うようなタイプではないのですが、なぜかそこには気になる時計があったのですね。なので正確さは二の次で、直感で買ってしまったわけです。衝動買いではないと信じたいです。

焼きいも並みの時計か

 その時計屋さんのオネイサンなのですが、不愛想だけど対応はテキパキな方でした。彼女に時計とお金を渡すと、その時計をなんと小さい紙袋に直に入れて私に渡してきました。

 そのとき、えっ、と一瞬思考停止してしまったわけです。時計はケースにきちんと収められているべきものだよね、でも路上で売っているものだからいちいちハコやらケースやらに入れるのがおかしいだろ、などと脳内会議。

 しかも紙袋から時計ははみ出してるし、紙袋の口を閉めずに渡してくるしで完全に焼きいも屋さん状態だったので困惑を通り越して面白くなってきて、腹が痛くなる始末。紙袋も茶色でしたからね。でも、その焼きいも式簡易包装のおかげでその場で身に着けることができました。

1,000円腕時計その後

 結論ですが、例の腕時計は大活躍です。ベルト部分の色味が気に入っています。それにベルト部分がカジュアルなのにダイヤル(文字盤)部分が落ち着いた雰囲気で、そのギャップも可愛らしいです。ただ、購入して間もないのにさっそく壊れたので写真とともにご紹介しますね。

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 オシャレ以前に秒針がおかしな方向にいってしまってるところがギャグでしかないこの時計です。衝撃を与えた覚えもないのですが、いつの間にかこうなってしまったのです。

 でも秒針以外は大丈夫、と思って使い続けていたら秒針が長針と短針の進行を妨げてしまうわけです。そうなったら、テレビが映らなくなった時によくやる「バンバン」です。時計をガシガシ手で叩いて秒針をずらします。そうして一時的に問題を解決するのです。

 こんな困った時計ですが今も使っています。愛着もわいていますし、身に着けるものは値段や質で決まるものだと限らないんだなということが改めてわかりました。

そこにはたぶんドラマがある

 今回は(今回も?)終始自分語りな上に長くなりましたが、時計は身近なものゆえにそのひとつひとつにドラマがあるんだろうなと思いました。私は創作活動で中古の時計を扱っていますが、そこに新たなドラマを紡ぎ出せるようにこれからも日々努力しようと思うのです。

 

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#002 ダイヤルのご紹介

少しずつ、素敵なダイヤル(文字盤)が集まってきました。

 こんにちは。yasaram(やさらむ)です。関東はまだ梅雨が明けていません。雨が降れば肌寒く、晴れれば夏のような陽気で参ってしまします。そんな中(どんな中でしょうね)、ちょっとずつですが素敵なダイヤルが集まってきました。加工したものをご紹介します。


 コーティングをすると色がはっきりしますし、そしてまず時計の針を固定させないといけませんからね(実は時計のダイヤルを裏のムーブメント[=時計の針を動かす駆動装置]から取ってしまうと針はバラバラになってしまうのです。時計の内部構造もまた面白いのですが、それはまたの機会に)。

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 左二つがヴィンテージのダイヤルです。上のグリーンのものはNivada製、下はHafis製(いずれもスイス)です。右二つは割と最近のもの。上がノーブランドで下はCITIZENです。

 個人的に一番気に入っているのは濃いグリーンのものです。グリーンにホワイトの針の組み合わせがお洒落ではありませんか...?ヨーロッパの、それもおそらく数十年も前の時計。誰が身に着けていたのかを考えるとまた楽しくなります。

 今回ご紹介したダイヤルもアクセサリにして近日中にギャラリーにアップロードする予定ですので、よろしければご覧くださいませ...。

 

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#001 はじめましてと時計との出会い

皆さま、はじめまして。yasaram (やさらむ) です。

ごあいさつ

 私は主にヴィンテージものの時計を使ったアクセサリを制作し、minneさんというハンドメイドマーケットで出品させていただいております。<作品ページは こちら

 ブログを開設したのは、minneさんだけでは伝えきれない作品についてやその他制作にまつわる日常のあれやこれやをご紹介しようと思ったからです。

 更新ペースは遅いかもしれませんが、少しでも作品への思いが伝わればと思います。

時計を使ったアクセサリ作りを始めるきっかけ

 ある日、下町のとある通りをたらたらと歩いていたのですが、ふと顔を上げるとなにやら古めかしい店の看板があるのに気づきました。

 よく見ると看板だけでなく、店の入り口には何やら雑貨や絵画やその他小物などが並んでおりました。古物商、というと昔っぽいですがアンティーク雑貨店のような佇まいです。 私はこういう古いもの、というか謎めいたものがすごく好きなので、吸い込まれるように入っていきました。

 店に入ると、大小さまざまな骨董品が所狭しと並んでいました。高そうなものがたくさんある中、見つけたのが「セール品」と書かれたカゴ。そこには、たくさんの歯車と時計の文字盤が入っていたのです。

 私はそれを見てすぐ「連れて帰ろう」と思いました。とにかく私自身の感性に響いたというか、この古い時計の部品たちがなにか語りかけてくる気がして、とにかく放っておけなかったのです。

 ちょうどそのころ、なにか目に見える形で自己表現をしたいと思っていた私は「この時計たちを使ってなにかを作ってみたい」と考えました。それが時計を使ったアクセサリ作りを始めるきっかけです。

 その雑貨屋さんで買ってきたパーツで作った初めての作品が このネックレス このヘアゴム です。
初めての作品ということで、販売はせず展示のみとさせていただいていますが、自分では気に入っています。

 

 さてこうして始めたアクセサリ制作、これからも感性の赴くままに進めていこうと思いますので、よろしくお願いいたします。